東温スタディとは

経口ブドウ糖負荷試験

糖尿病の検査です。空腹時の採血の後、75gのブドウ糖が入ったジュースを飲み(糖負荷)、1時間後、2時間後に再び採血をし、血糖値やインスリンの変動を評価します。これにより、空腹時血糖だけではわからない血糖値の異常や糖尿病の予備軍である境界型糖尿病を発見することができます。東温スタディでも、境界型、糖尿病型に当てはまる人の約7割は、空腹時血糖値が正常でした。経口ブドウ糖負荷試験により、これらの人々を見逃すことなく、早期に発見することができました。


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頸動脈エコー検査

超音波を使って頸動脈の動脈硬化の状態を視覚的に評価します。超音波は体に負担がなく、仰向けになって10分から15分ほどで終わります。頸動脈の動脈硬化は脳梗塞の原因となるだけではなく、動脈硬化の好発部位であるため、全身の動脈硬化の状態を早期に把握するために非常に有用な情報となります。


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自律神経機能検査

指先の脈波から自律神経の活動状態やバランスを評価する検査です。座った状態で指先にクリップをはめて、5分ほど安静にするだけです。自律神経は、自分の意志とは関係なく体の機能をコントロールし、生命維持に必要な体内環境を整える役割を担っています。自律神経機能の失調は、心身に様々な症状をきたすだけではなく、近年では高血圧、糖尿病、心筋梗塞などの生活習慣病にも関連することが明らかになってきています。


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体力・体組成測定

加齢により徐々に心身が衰えていきますが、その衰えた状態を「フレイル」といいます。具体的には、体重や歩く速度、筋力が低下するなどといった状態です。フレイルや、フレイルに伴う運動機能の低下状態を把握するため、からだに微弱な電流を流し、その時の電気の流れやすさで評価する生体インピーダンス法による体組成測定や、握力、座った状態から3m先の目標物を往復するときの歩行速度を測定する3m Timed up and go testを実施し、体力の衰えについて評価しています。


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生活習慣などに関する質問紙調査

生活習慣(食事、運動、睡眠)や心理要因(ストレス、主観的健康観など)、社会要因(職業、家族、地域とのつながりなど)と、健康との関連は多くの研究で示されています。そこで、質問紙調査により、生活習慣や心理状態などの情報を提供いただき、疾病との関係を分析しています。質問項目によっては必ずしも当てはまらないこともあるかと思いますが、多くの方にご協力いただくことにより、例えば、東温スタディの参加者の中で野菜を多く食べる人と食べない人など、集団的な特徴を示すことができ、さらに疾病との関係について分析することができます。


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東洋医学

東洋医学の検査では、未病の状態について検査しています。未病とは、健康と病気の間にある、病気の前段階の状態のことです。東洋医学では、この未病の段階で病気になるのを防ぐことが重要であると考えています。東温スタディでは、未病の状態を東洋医学問診・舌診検査を用いて未病の際に現れる体のサインを見つけ、評価しています。


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精神運動覚醒検査(PVT: Psychomotor Vigilance test)

この検査では、検査器の画面に、10分間ランダムな間隔で表示される樞持に気づいたらすぐに手元のボタンを押すということを行います。これにより、反応時間や注意力の持続性を評価します。十分に睡眠をとっている人に比べ、睡眠不足の人では、反応時間が遅れたり、ほとんど反応しないことがあります。一晩眠らなかった場合、そうでないときと比べてパフォーマンスは1.5倍から2倍ほど落ちるといわれています。


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  • 愛媛大学大学院医学系研究科愛媛大学医学部
  • 愛媛大学大学院医学系研究科分子機能領域糖尿病内科学講座
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